2016年9月13日火曜日

最後のお誕生日会

3か月ほど前に介護付き有料老人ホームに入居された知人のために、
お誕生会を開きたいと、お声かけいただき、先日参加させてもらいました。
眺めのいいレストランの個室を借りて、賑やかで楽しい会でした。

普段はミキサー食と呼ばれる、飲み込みが困難な方のための食事形態でしたが、
この日ばかりは違いました。

レストランの方に、お刺身やステーキを細かく刻んでもらい、果たしてどれほど
食べていただけるか、という周囲の心配をよそに、次から次へ、モリモリと、
しっかり顎を動かして召し上がりました。
おまけに大好きだったお酒も、本当に大丈夫?!というほど、おいしそうに飲んで
いました。ほんのり頬が赤らんで、血管が広がったーとみんなで笑っていました。

普段はあまりお話もされないのですが、いい具合に気分が良くなったのか、
ご本人もおしゃべりがつきません。あっという間の3時間でした。

リクライニングの車いすを使って介護車両をだし、食事の介助をするホームの
スタッフ、細かな配慮でご馳走を振る舞うシェフ、自分たちだけでは、何も
できなかったと、ご友人方は感謝の言葉を口にします。

生きぬくことってどういうことなのか。
とても難しそうで、しんどいことかなと思いがちな近頃でした。
確かに独りで生ききることは困難で寂しいでしょうが、人は決してひとりではない、
家族がいなくたって、仲間がいる、手を差し伸べてくれるひとがいるんだって、
あらためて感じられた一日でした。

そういう社会にしていかなくてはいけないんだ、とも思いました。

来年もこうしてみんなと楽しくやれるかしらと、少し寂しそうな顔をされた
ご友人、それ以上に満面の笑みをうかべた主役が、みんなの真ん中に
座っていらっしゃいました。


横浜相談室
小松